鉛筆削り

鉛筆削りがこわれました。電動のです。

私は電動が好きです。子どものころからそれを使っていたからかもしれません。
私のは「ガーッ」ととても大きな音がします。父母に買ってもらったのだと思いますが、何年生の時だったかは覚えていません。でも50年近く使っているかもしれません。

動かなくなった以外はすべて健在です。どこも欠けたりしていません。

ヴィエナでは各講師が、レッスン終了後、次の日に気持ちよくレッスンを始められるようにピアノを磨いたり、トイレを掃除したり、鉛筆を削っておいたりします。曲が仕上がったら丸をつける赤鉛筆など、一日で芯がすごく減ってしまいます。
きのう、私が鉛筆を削っていたら、突然止まってしまいました。いろいろ試みましたが全く動きません。
新しいのを買うしかないのかなあ。寂しいなあ。毎日、私と共にあったような鉛筆削りだし。そうだ、とても長持ちして良い機種だったから、同じメーカーのを買おう!と思い、初めて製造会社名を気にしました。

「エルム工業」とありました。「この会社のを買おう」とネット検索をしました。
そうしたらなんと…
次のような記事がありました。

●日本で最初に電動鉛筆削り器を開発したとされる中堅文具メーカー「エルム・インターナショナル」が今年の4月3日、事業を停止した。売り上げが低迷したため。
エルムは1935年に荒川区内に設立。文具や事務用品の製造販売の一環として、手動式鉛筆削り器を販売した。1959年に初の電動式鉛筆削り器を商品化。手動、電動とも鉛筆削り器「ELM」シリーズは広く使われた。
事業停止後はネット販売のオンラインショップも停止した。

私の鉛筆削りさんは、作ってくれた会社がなくなった年に自分も命を終えました。

こんなに長い間、毎日頑張って働いてくれて本当にありがとう。

kumiko

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