リサイタル終了ありがとうございました!

今年の高崎芸術劇場でのデュオリサイタルが無事終了しました。今までで一番多くの250名のお客様に来場いただき誠にありがとうございました!

良いコンサートだった、面白かったと言っていただけると企画したことが報われます。

このコンサートでは立場としてピアニスト兼、美術館で言うキュレーター(企画する人)兼、広報担当者(チラシからプログラム作成)と全てをやっているから。

当日の演奏はもちろん大変に時間をかけて本気で練習しますがそれも全体の一部。そもそも演奏自体は作曲した曲を余分なものを足さずに、ある意味ストレートに演奏することが演奏者の役割だと思っています。

とすると、本当に美術展が参考になるのですが、昔の例えばゴッホの同じ作品でもある大きなテーマに沿って違う見方が出来てくるということがあります。以前「光」というテーマの展覧会で時代に沿って光を表現した絵画からインスタレーションまで展示しているものがありました。その中の一部は例えば「夜」とか「水」といった大きなテーマを設定するとまた違った意味を持って見ることができます。

音楽もそれと同じでプログラムのテーマを設定して、それに沿って配置することである視点からの聴き方ができます。ただ漠然と聞くよりも必ず興味を持てます。つまりこのテーマとプログラムの設定について面白いと思ってもらえるのも、演奏について好評いただくのと同じように嬉しいものです。

そして今回はSNSの広告もしました。どの程度が試行錯誤の中、やはり見てもらえないことにはということである程度、チラシが目に触れる機会が多かったのではないかと思っています。

多くの演奏機会をいただいている中、自分が主体となっての企画は時間的にもそれほど多くできるものではありません。その分、大切にやっています。

そうは言っても(だからこそかも)プログラムを決めた後に、曲数が多すぎたとか時間が長すぎたなどと後悔することもあります。特に今回は非常に複雑な曲で(ベルクのピアノソナタ)、分析してその頭で暗譜で演奏しようとするとさすがに頭が追いつかず、でも流れだけで弾くわけにも行かないし、と大変でした。でもそういえば昨年もラヴェルのラ・ヴァルスで音を付け加えたり減らしたりとしました・・・こちらも大変でした。

ただこうやって常に新しい曲に取り組むことは自分の成長につながっていることは確信しています。やはり教えるにあたっても、楽譜のどこにどう書いてあるとか机上だけで無く、ホールでの響き方、聴き方、弾き方、舞台への臨み方など実践的なことに触れるためには本気で取り組み続けることが大事だと思っています。

またみなさんに良い企画、演奏を届けられるような役割を果たしていきたいと思います。

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