コンクール

3月30日の日曜日、とうとう煥乎堂主催のコンクールが終わりました!
ほんと長かったな…という感想。

1月13日に予選。そこで2曲演奏。そして3月30日に本選で1曲。小学4.5年生の部に出場した4年生のRちゃん。昨年11月3日のヴィエナ発表会で、モーツァルトのロンドニ長調を演奏した直後から、急いでコンクールの課題曲を始めました。
課題曲はもっと前に公表されていたけど、ロンドニ長調が難しくて、課題曲は発表会が終わるまで手をつけられませんでした…。ちょっと出遅れた…

1月の予選で67人のうち23人が通過しました。そして先日の本選。その23人の中で6人が入賞しました。Rちゃん銀賞おめでとう。気が付いてみると半年間近くコンクールの曲をレッスンしていたことになります。

私は25年間ほどコンクールのレッスンに毎年携わっていますが、コンクール指導に関して、自分というものがわかったのは次のようなことです。「私という人間は、生徒をワンレッスンでも誰か私以外の先生に見てもらう予定を組むと、指導のアイディアが出なくなる」。なまけもののようで恥ずかしのですが、本当です。

今回も正せんせいに、「この曲どのくらいの速さがいいと思う?」とか、「1拍めを大きくした方がいい?」等々、私が質問して教えてもらったことはいろいろあります。CD等の音源も探します。そういう間接的なのは、いつもみんなの世話になっています(*^-^*)。

ただ、仕上げの段階で1度誰かにRちゃんを直に見てもらおうと思うと途端に、「ちょっとここの箇所、まだRちゃん格好良く決まっていないけど、その先生が何とかしてくださるだろう。」という頼る気持ちになってしまい、変なたとえですが、久美子亀がするっと首を引っ込めたみたいに、指導のアイディアが出なくなってしまうのです。

自分で最終仕上げまで全責任を持つと思うと、夜中寝ていてもあそこどうしよう?と考えます。お風呂の中でも考えます。今回の本選の課題曲はアクロバットという不思議な現代曲でした。全く聞いたことがない。作曲はゴッドファーザーなどの映画音楽で有名なニーノロータ。アクロバットの様子が目に浮かぶようなわくわくドキドキの曲に絶対に仕上げたいと思いました。

現代曲なので、なかなか音源がなく、やっと一つCDがありましたが、男性ピアニストのもので確かに格好良いのですが、ドキドキさせるところは、楽譜には特に速度を速めるという指示はないのにすごく速度を増して、クレッシェンドもがんがんしている。Rちゃんはまだ身体も小さく、それはまねさせたくないし、まねしてもたぶん同じにはならない。彼女のアクロバットを作らなくては。

曲は生け花と同じで、Aの枝を長くすればBは短くし、Aを短くすればBは長く残す見たいに、バランスがあります。だからいくらCDを聞いても一部分だけまねする訳には行きません。

Rちゃんにも正直に「私、まだ曲が見えていないの。一緒に作っていこうね。」といって試行錯誤を重ねました。本当に私は頭がくらくらするくらい毎回、考えながらのレッスンでした。 はまったのは一週間前のレッスン。あっこれで大丈夫!と思いました。Rちゃんアクロバットの誕生です!

夏のピティナコンクールなどは予選と本選の間が短期間なのですが、今回のコンクールは合計半年近く。先日、コンクール終わっての初レッスン。トロフィーと賞状を見せてくれました。次回からのレッスンは以前から弾きたいと言っていたエリーゼのために。楽譜を手にして嬉しそうなRちゃんです。

kumiko

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