歌詞を気にしないで聴いてみませんか?

 (こちらは4月25日のコンサートに関連しての記事です。)

みなさんは、クラシック音楽の演奏を聴きいているとき、何か考え事をしますか?

 考え事をしながら聴く場合、曲を聴きながら、今気になることについて考え始めたり、曲から連想される何かについて考えたり、昔のことを思い返したりすることもあると思います。 

 一方で、「全集中の呼吸」で真剣に耳を傾けることもあるかもしれません。どちらもあり、だと思います。

ただ、歌詞が外国語だと意味が気になりますよね。ですから、演奏が始まる前に急いで、または、演奏を聴きながら、訳詞を読んだりするのではないかと思います。お客様が歌詞を理解して聴いてくださろうとするのは、とてもありがたいことです。ただ、心配なのは、メロディーより、言葉のほうに集中されているのではないか、ということなのです。

今回のコンサートは、フランス語の曲が多くなりますから、言葉がわからないしどうしようかな、と思われる方も少なくないのではないでしょうか。ですが、今回選んだ曲は、どれもメロディーがとても美しく、日本語訳を読まなくても、気軽にフランスの雰囲気を感じていただけるようなものです。この場で歌の解説などはこれから書いていく予定ですが、それを読んでいない方にも、内容まで伝わるような演奏を心がけたいと思っております。もちろん、あとで訳詞を読んだら、想像した内容と違った!ということもありだと思います。

 タイトルから、そして、メロディーから、浮かんでくる映像を自由に頭の中で思い描いてください。

例えば、春の公園、といったとき、人それぞれ頭の中に浮かぶ公園の景色が違います。時間帯はいつなのか、天気は晴れなのか雨なのか。そこにある木は何色で、人がいるのか、いないのか。花が咲いているのか、風は吹いているのか。それぞれが思い描く公園のイメージは皆違います。そんな風に情景を自由に思い浮かべながら聴いていただくのはいかがでしょうか?

ホールにいらっしゃる人がそれぞれ、違った風景を思い浮かべて、でもホール全体として一体感がある、それが生の音楽を聴く良さでもあると思います。

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